私は、小学生の男の子2人を育てる母親です。
最近YoutubeやSNSで、子どもが親のお金を盗んだり、親の私物を勝手に使ってしまうという悩みを複数見かけました。
私の正直な感想は、みんな盗んだことないのか・・です。
そうですね、つまり私は親のお金を盗んだことがある側です。
こんなことを書いたら最低!なんでそんなことをしたんだ!今からでも謝罪に行きなさい!と一喝されるのでしょうか。
まずは「なぜ親のお金を盗んだのか?」という疑問に答えます。
胸くそ悪い気持ちになるかもしれません、それでもよければぜひ続きをご覧ください。
なぜ親のお金を盗んだのか
信じてもらえないと思いますが、親のお金を盗んでやろう・・なんて気持ちは、これっぽっちもありませんでした。
私の実家は母親の財布や小銭が無造作に置いてある家でした。
もちろん自宅だから当然といえば、当然なのかもしれませんが、とにかく少し手を伸ばせば、そこにお金がある・・という状態でした。
そして小銭もあちこちに散らばっていて、あまり管理されているようには見えませんでした。
最初はその小銭を集めたら、どれくらいの金額になるかな・・くらいの気持ちでした。
そして実際に集めると、当時大学生になりたての私にとっては、まあまあ嬉しい額になりました。
これが私の窃盗のはじまりです。
どのように盗んだのか
先ほど書いた通り、実家では母の財布がリビングに放ってある状態でした。
そして、小銭はあっちにも、こっちにも、なぜだか至る所にありました。
すべて母のお金だったと思います。
家中の小銭を集めても、数日後にはまた同じような状態に戻っていました。
母は気付いていたのか、いなかったのか、小銭について何も言いませんでした。
調子にのった私は、ついに母の財布に手を伸ばします。
千円を、何度かに分けて数回盗った記憶があります。
それについても、母が何か口にすることはありませんでした。
なぜお金を盗むことをやめたのか
私が窃盗をやめたのは、父に気付かれたからです。
母の財布からお金を盗むことに慣れた私は、最終的に父の財布に手を出しました。
額としては、母親から盗ったときと同じ、千円札を2,3回抜きました。
しかし父は母と違ってマメな人で、お金の記録を付けていました。
「財布の中身が減っているようだが覚えはないか?」
「知らない。」
「そうか。」
父はそれ以上何も聞きませんでしたが、代わりに月のお小遣いをくれるようになりました。
私がお金を盗ったと確信したうえでの行動でしょう。
自分がとても情けなく思えました。
でも、ごめんなさいの一言は、今日までとうとう言えずじまいです。
たぶん、両親が亡くなるまで自分から話を切り出すことは今後もないでしょう。
1円でも落ちていたら親の財布のそばに、そっと置くようにしています。
子どもがお金を盗まないよう親にお願いしたいこと
自分のお金はしっかりと管理してほしい
仕事や家事、育児で疲れますよね。
家に帰ってきてお金のことなんて考えたくないですよね、分かります。
たとえ深い罪の意識がなくても、目の前にお金があれば手が伸びてしまう子供はいます。
定期的にお小遣いを渡していない子は特にお気をつけください。
小銭も、少額だからといって、家中に置きっぱなしにするのはやめましょう。
- 財布は子供の手や目が届かないところにしまう
- 出しっぱなしにするなら、せめて現金は見えないようにする
ばれなければいいとは思いませんが、お金を盗ったら親が気付くに違いない!と思わせる環境を作っておくことはとても大切です。
定期的にお小遣いをあげてほしい
親のお金を盗んでいたころ、私はバイトはしておらず、定期的なお小遣いももらっていませんでした。
そのため学校に必要なお金で困ることはありませんでした。
だけどそこは大学生ほやほや、オシャレもしたかったし、友達とご飯にも行きたかった。
でもなぜだか、そのためにお金がほしい!と母親に言うことは恥ずかしくて、できませんでした。
お金を計画的に使うって、想像しているよりもはるかに難しいです。
大人になってもうまくできない人、たくさんいますよね。
私もその一人です。
各家庭に合わせて、少額で構いません。
お子さんに定期的なお小遣いを渡して、一緒に使い方を教えてやってください。
たまには親から見れば無駄遣いに思えるような使い方をしたっていいんです。
そうやって少しずつ、少しずつ、自分とお金の付き合い方を覚えていくんです。
もしも我が子が親のお金を盗んだら
親がパニックにならないでほしい
情けないし、恥ずかしいことだと分かりきっているので大っぴらに告白する人は少ないですが、子供が親のお金を盗むことは、それほど珍しいケースではありません。
あなたのお子さんは、決して特別ではありません。
だからまずは落ち着いて。
盗んだという事実を叱って、お子さんとは話し合ってください
私と父のように、直接的に叱らず盗みを終えることができるケースもあります。
しかし、それでは収まらない場合、盗みという行為に的を絞って叱ることは必要になるでしょう。
ただ、お子さん自身の存在を叱ることはやめてください。
むしろお子さんのことは認めてあげてください。
頭ごなしに叱れば、親子の関係性が悪化するかもしれません。
それは本末転倒です。
窃盗は子供から親へのSOSサインです。
ショックを受ける気持ちは分かりますが、感情的になりすぎず、未来に向けた話し合いをするよう心がけましょう。
おまけ:謝罪の言葉がなくても多めに見てあげてください
私のように、直接話し合わないうちに窃盗行為がなくなった場合、謝罪の言葉がないケースがあります。
これ、決して申し訳なく思ってないわけじゃありません。
取り返しのつかないことをしてしまった、自分は最低だ・・実際私は今でも自分を責め続けています。
いっそのこと、すべて話して謝罪してしまえば、自分の心が楽になるかもしれない。
でも今更、その話を切り出す勇気はありません。
もし私が父の立場だったら、娘が改めて謝罪するかどうかは、ぶっちゃけどっちでもいいです。
ただ謝ってきたら、「別にもういいよ」とサラッと流したいなと思います。
もちろん、もう一度同じことを繰り返したら、殴り飛ばされるくらいの覚悟はあります。
だって人のものを盗むのは、悪いことだもんね。
あぁ胃が痛い。