北海道の常時観測火山、第8弾。
今回は有珠山(うすざん)をご紹介します。
目次【本記事の内容】
有珠山ってどこにあるの?
有珠山(うすざん)は、北海道有珠郡壮瞥町(そうべつちょう)・虻田郡(あぶたぐん)洞爺湖町(とうやこちょう)・伊達市(だてし)にまたがっています。
もしかしたら、昭和新山(しょうわしんざん)の方が有名かもしれません。
気象庁によると、昭和新山は有珠山の一部とされています。
有珠山は、昭和新山のほかにも複数の溶岩ドームを有する成層火山です。
有珠山の標高は733m、富士山のおよそ1/5の高さです。
昭和新山の標高は398m。
昭和新山がとても有名なので隠れがちですが、明治新山(別名:四十三山・よそみやま)もあります。
畑作地帯に火山出現!?昭和新山が有名な理由
昭和新山はどうして有名なのか。
それは畑作地帯に突如現れた火山だからです。
1943年(昭和18年)12月28日、ある畑作地帯に地震が起きました。
以降、地震が頻繁に起こるようになり、地面が隆起を始めます。
噴火が立て続けに起こり、あたりは降灰や強風、亜硫酸ガス、火山弾などに襲われました。
人的被害や家屋の損壊も発生しました。
1945年9月、火山活動は静まり、溶岩ドームの成長も止まり、昭和新山が誕生しました。
それまで畑だった地域に、突如山が現れるなんて驚きですね。
住んでいた方は、とても大変な思いをされたはずです。
昭和新山のある土地は、当時の郵便局長であった三松政夫さんが買い取り、今も私有地として存在している珍しい火山です。
私有地とした理由は、家を追い出された住民を守るため、また硫黄で一稼ぎしようとする人間から山を守るためだったとも言われています。
令和になった今でも、雄大な昭和新山の姿を見ることができるのは、間違いなく彼の努力あってのものでしょう。
活発に生き続ける有珠山を見てみたい
さて、有珠山の話に戻りましょう。
有珠山は約1~2万年前に形成され、7千年前に山体崩壊が起きました。
発生した岩屑なだれは内浦湾まで達し、有珠湾周辺の複雑な海岸線をつくった
ウィキペディア:有珠山 より引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E7%8F%A0%E5%B1%B1 2020/09/19
と言われています。
近年も活発に噴火活動を続け、私たちに温泉をはじめとした恩恵を与えると同時に、人的被害も出しています。
火山について知識を深めることで、山に対して畏敬の念を抱く方の気持ちが、少しずつですが理解できるようになってきた気がします。
霊場として扱われるのも、こういう心情からくるものなんですね。
やっぱり山めぐり、いつか行きたいです。
【参考文献・順不同】
ウィキペディア:有珠山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%89%E7%8F%A0%E5%B1%B1
ウィキペディア:昭和新山
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%AD%E5%92%8C%E6%96%B0%E5%B1%B1
ウィキペディア:三松政夫
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%9D%BE%E6%AD%A3%E5%A4%AB
気象庁|有珠山
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sapporo/112_Usu/112_index.html
気象庁|有珠山 有史以降の火山活動
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sapporo/112_Usu/112_history.html
内閣府防災情報のページ
http://www.bousai.go.jp/kyoiku/kyokun/usuzan/database/01/01/02/uzn010102_07.htm