北海道の常時観測火山、第2弾。
今回は雌阿寒岳(めあかんだけ)をご紹介します。
目次【本記事の内容】
雌阿寒岳ってどこにあるの?
雌阿寒岳は、北海道の釧路市(くしろし)と足寄町(あしょろちょう)に位置します。
標高は1,499mで、富士山のおよそ1/2の高さです。
周囲には、
火山から流れ出た溶岩が周辺の川をせき止めて作った
wikipedia 雌阿寒岳より引用 2020/09/03
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%8C%E9%98%BF%E5%AF%92%E5%B2%B3
とされる湖が点在しています。
雌阿寒岳の西にはオンネトーという名の湖。
雌阿寒岳の北東にある雄阿寒岳(おあかんだけ)の周囲には、パンケトー、ペンケトーという名の湖、そしてマリモで有名な阿寒湖があります。
↓雄阿寒岳と阿寒湖
雌阿寒岳ってどんな形をしているの?
雌阿寒岳のマグマは、温度(1000℃)・粘り気ともに中くらい。
そのため火山の地形は、
長期間くり返し激しく噴火が起こり、溶岩と火山砕屑物が交互に積み重なって層をなす
青木の地学基礎をはじめからていねいに 青木秀紀より引用
成層火山となります。
日本の火山の多くが成層火山にあたり、代表的なものが富士山です。
ちなみに雄阿寒岳も成層火山ですが、粘り気の強いマグマが特徴の溶岩ドームの形状も併せ持っているそうです。
うーん、写真じゃ一見違いがよく分かりませんね。
実物を見たら、もしくは何枚も写真を見慣れたら分かるようになるのでしょうか。
↓雄阿寒岳
雌阿寒岳はいつ噴火したの?
過去1万年以内に噴火したことがある火山を活火山といいます。
雌阿寒岳も、雄阿寒岳も活火山の仲間です。
雌阿寒岳の噴火年表は以下の通りです。
- 9000~13000年前 噴火
- 5000~6000年前 火砕流
- 3000~7000年前 おもに溶岩からなる火山体が形成される
- 1000~2500年前 溶岩と火砕流からなる阿寒富士が形成される
- 700年前 火口が形成される
- 400年前 マグマ水蒸気爆発
- 1855~1955年 少なくとも10回の水蒸気爆発
- その後も断続的に水蒸気爆発が起こる
- 最新の噴火は2006年
とても元気に活動している火山ですね、恐ろしいです。
それに対して雄阿寒岳の噴火年表は以下の通りです。
- 5000年前 噴火
- 2500~5000年前 噴火
- 1000~2500年前 水蒸気爆発
雌阿寒岳に比べれば、今のところおとなしい火山のようです。
油断はできませんけどね。
雌阿寒岳は活火山の中でも、特に注意が必要な常時観測火山に指定されています。
そのため、気象庁によって24時間の監視体制がとられています。
【参考文献・順不同】
ウィキペディア:雌阿寒岳
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%8C%E9%98%BF%E5%AF%92%E5%B2%B3
Googleマップ
ウィキペディア:雄阿寒岳
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%84%E9%98%BF%E5%AF%92%E5%B2%B3
気象庁:雌阿寒岳
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sapporo/105_Meakan/105_index.html
気象庁:雄阿寒岳
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/sapporo/120_Oakandake/120_index.html
山の写真は写真AC様よりお借りしております。